【コーチングとは?】コーチングを初めて受ける人へ効果や重要性をやさしく図解
コーチングとは、人が自分から動いていけるよう背中を押すコミュニケーション手法です。
コーチングと聞くと、1対1でのコミュニケーションを想像しますが、1対1以外にも自分自身に使ったり、複数人のチームやグループに使ったり、スキルや考え方を幅広く応用することが出来、可能性は無限大です!
コーチングとは?
コーチ(coach)という言葉には、「馬車」という意味があります。
馬車は、その人が望んだ場所までお送りするためのものですよね。
そこから、人が目指した状態までいけるようフォローするという意味としても使われるようになりました。
対話を通じて気づきを促す
コーチングでは、コーチングを受ける人が望んだ状態にいけるように、コーチングをする人(コーチ)が馬車の役割となり、2人の対話を生み出します。
ただし、コーチが全てを教えたり、指示したりすることはありません。
コーチは、コーチングスキルを使い、気づきが起こる対話を作り出します。
コーチングを受ける人は、コーチとの対話を通して、自分自身で気づきを起こしていくのです。
コーチングの効果
コーチングは、一方的に答えを渡されるものではなく、コーチが生み出す問いによって考えを深めたり、コーチの投げかけによって視点を広げたりします。
フラットな対話からどんどん学びが増えていくものです。
誰かが決めた答えではなく、自らの内にあるものを引き出していくので、納得感をもって方向性を決めることが出来ます。
コーチングのメリット
コーチングのメリットは以下のようなことがあります。
コーチングのメリット
- 考えや感情を整理することが出来る
- 今までは思いつかないような、新しい気付きを得ることが出来る
- 自分で決定していくため、納得感が高い
- 自分らしさを生かした方向性を決めることが出来る
- 対話を楽しみながら、新しい兆しに気付くことが出来る など
コーチングの必要性
日常生活していても「今後どうなるか不安だな」「何をやったら正解なのか分からないな」というモヤモヤを感じることが多々あるかと思います。
私たちが生きている現在は、”VUCA(ブーカ)”の時代と言われています。
VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取ったワード。
つまり、正解がなく、先の見えない時代なのです。
変化が激しいし、正解がないし、先が見えない!そんな時代なのだから、漠然とした不安や恐れ、なんとも言えないモヤモヤは生まれて当然ですよね。
私は昔、負の感情ばかりが湧いてきたときに、「マイナス思考ばかりするなんて自分最悪!弱すぎ!」と自分を責めていました。でも、VUCA環境に置かれていることを知って、負の感情が起こるのも当然だと思えて楽になりました。
そして、自分の中で起きていることと、環境の変化で起きていることを切り離して、「今自分が出来ること」に集中して行けたような気がします。
コーチングはVUCA時代に相性がいい
正解がなく、先の見えない時代に、「これをやれば100%大丈夫!」と何も考えず妄信できるものはありません。
誰かが成功していたとしても、それが自分に合っているかは分かりませんし、たとえ今上手くいっていたとしても、環境が変わってしまえば上手くいかなくなることも出てくるでしょう。
そのような環境では、自分自身で「やってみて」「振り返って」「行動を変えてまたやってみて」を繰り返して、自分にフィットした方法を見つけていくしかないのです。
このようなVUCA環境と、コーチングの特徴はとてもマッチすると考えています。
コーチングは、誰かに正解を教わるのではなく、コーチの問いによって、自分で考え答えを見出していくスタイルです。
「やってみて」「振り返って」の試行錯誤サイクルを加速することが出来ます。
プロセスでVUCA環境での武器をつけていくこともできる
答えが用意されていないことは、最初は戸惑いますが、そのプロセス自体が非常に重要です。モヤモヤするプロセスの中で、まさにVUCA環境で武器となる「考える力」「決める力」をつけていくことが出来るのです。
結局、自分で何とかしなければいけないので、いち早くそれらの力はつけておいた方がお得だとも思っています。
コーチングとティーチングの違い
コーチングとティーチングはどのような違いがあるでしょうか?
コーチングとティーチングは、違う目的・アプローチを持っています。
それぞれの違いを知り、使い分けられるとグンッとコミュニケーションがしやすくなります!
今回は、コーチングとティーチングの違いをお伝えするとともに、それぞれの使い分け方法についてもシェアしますね。
プロセス | コミュニケーション | |
コーチング | 相手の気づきや学び、発見を促す | 双方向 |
ティーチング | 知識やスキルを直接教える | 一方的 |
コーチングは、相手の気づきや学び・発見を促すプロセスです。
コミュニケーションは双方向に行われます。
一方、ティーチングは、知識やスキルを直接教えるプロセスです。
コミュニケーションというよりも、先生が一方的に教えるスタイルを取ります。
どちらも必要ですね!
場面や目的によって使い分けが大切です。
コーチングとティーチングのメリット・デメリット
コーチングとティーチングには、それぞれメリットとデメリットがあります。
以下に、それぞれの特徴をあげていきます。
コーチングのメリット・デメリット
コーチングのメリット:
- 自分で決められる: コーチングは、相手が自らの目標や解決策を見つけていくサポートをします。自己決定により、納得感が高まります。
- 個に合わせたサポート: コーチングでは、相手のニーズや状況に合わせてカスタマイズしていきます。自分に合った進め方なので、とてもやりやすいです。
コーチングのデメリット:
- 時間: 自分で決定していく特性上、自分が納得した選択を自ら見つけるまで時間がかかります。
- 自分に合ったコーチの選択: コーチングはコーチとの対話によって、気づきや学びを増やしていきます。自分に合ったコーチが見つかれば、ものすごい威力ですが、そのようなコーチと出会うことが難しい場合もあります。
ティーチングのメリット・デメリット
ティーチングのメリット:
- 効率的: ティーチングは、知識やスキルを短時間で伝えることができます。
- 明確: 明確な指示を相手に示すことができます。相手は自分の進み具合を確認しやすくなります。
ティーチングのデメリット:
- 受動的: ティーチングでは、一方的に情報を受け取ります。本人の考える力や決める力が育たなくなる可能性があります。
- 個別のニーズへの対応不足: ティーチングは、相手の状況に合わせて内容を変えるというよりは、伝える側の持つ情報を相手に一方的に伝えます。個に合わせて最適化することが難しくなりがちです。
コーチングとティーチングを使うタイミング
コーチングとティーチングを使うタイミングは、状況によって異なります。
以下に、考慮するポイントをいくつか紹介しますね。
- 答えがあるものかないテーマか:
- 明確で具体的なテーマであれば、ティーチングの割合が高い方が効果的です。
- あいまいで、正解もないようなテーマであれば、コーチングの割合が高い方が効果的です。
- 相手の特徴やニーズ:
- 相手の特徴やニーズによって、コーチングとティーチングの割合を調整する必要があります。
- 納得して進めたい気持ちや自分で決めていきたい相手には、コーチングの割合を高くすることがよいでしょう。
- 時間とリソース:
- 使える時間やリソースによって、コーチングとティーチングの割合を調整する必要があります。
- 時間をかけて進められる場合は、コーチングを増やすことで、より深い思考と納得する決定ができます。
基本的には、両方のアプローチをバランスよく組み合わせることが効果的です!
コーチングのはじめ方
ではさっそく、コーチングのはじめ方も紹介していきますね!
いざ始めようと思っても、何からやればいいか迷いますよね。
今回はコーチングの始め方を、3つご紹介しますね。
重く考えず、「これだったらやれるかも」くらいの小さなところからトライしてみるのがおすすめです。
コーチングセッションを受けてみる
今はコーチングが知られてきていて、多くのコーチングサービスやコーチが出てきています。頭の中で想像しているより、いったん試しに受けてみるというのもよいでしょう。
コーチングとひとくくりに言っても、コーチによってカラーもあります。
コーチの経歴、得意な分野・スタイルなどを事前に調べて、自分に合っていそうなコーチを選ぶことはとても重要です。
コーチの選び方の観点を3つ紹介しますね!
>>コーチングを初めて受けるときにおさえておくポイントはこちら
最初は手軽に始めたい場合は……
最初はお金をかけずに始めたい人もいるでしょう。
その場合、下記のようなことをしてみてはいかがでしょうか?
コーチングの感覚を掴めるでしょう。
セルフコーチングをしてみる
コーチングのKeyとなるのが「問い」です。
コーチは対話の中で、様々な問いを通して、コーチングを受ける人の思考や感情を深めていくわけですが、自問自答のような形で自分で自分をコーチすることもできます。
価値観を知る問いを3つ紹介しますね!
さらに深めたい方は、こちらもおすすめです!
コーチングを日常会話に取り入れてみる
日常生活の何気ない会話の中で、ちょぴりコーチングスキルを取り入れることもおすすめです。
たとえば、意図的に問いを会話に取り入れてみましょう。
「もっと知りたいな」「自分とは感じることが違うな」そのように感じたら、「どうしてそう思ったの?」とまずはここからスタートです。
さいごに:私のコーチング体験記
私は、コーチングをする側も受ける側も経験していますが、コーチングによって人生が大きく変わりました!
コーチングに出会う以前「自分はどんな人間なんだろう?」「どんな選択をすればいいんだろう?」「自分に良いところなんてあるのかな?」などなど、たくさんのモヤモヤを抱えていました。
それを少しずつ紐解いて、解決していけたのです。
私は最初戸惑いましたし「こんなのやって意味あるの?」と感じたこともありました。
でも、何度も目の前の課題に向き合い自分で考え、決めたプロセスがあったから今の自分がいます。
それに、逃げずに向き合ってこれたことは、自分への自信にも繋がっています。
今はかなりご機嫌な毎日を過ごしていますが、それでも定期的にコーチングを受け、考えや感情を整理をしています!
コーチングには一生お世話になると思っています。