「後輩指導のストレスを何とかしたい!」ーストレス軽減のヒントと育成を上手くいかせるマインドセットを紹介
後輩指導を任せられましたが、とてもストレスに感じます。
どうすれば上手くいかせることができるでしょうか?
後輩指導、大変に感じることも多いですよね。
今回は、心理的負担を軽減しつつ、効果的な指導を行うことができるようにヒントを紹介します。
- 後輩指導のストレスを軽減するためにはマインドセットとアプローチの工夫が重要
- 後輩指導は、捉え方次第でストレスが減るだけではなく、自分自身の成長につなげることもできる
- 育成の機会を自分のメリットにできるかは自分次第
この記事を読んで、少しでも状況がよくなれば幸いです
後輩指導がストレスに感じる理由
育成にかける時間をつくるのが難しい
後輩指導がストレスに感じる大きな理由の1つは、忙しい業務の中で後輩のために割く時間をつくることが難しい点です。
多くの育成者は、自分が持っている仕事だけでも非常に忙しい状況でしょう。
日々のタスクはもちろんのこと、加えて突発的な業務や予期せぬトラブルが発生することもあります。
多忙な日々の中で、自分自身の仕事をこなすだけでも手一杯……。
そこに後輩指導が入ってきても、時間を見つけること自体容易ではありません。
後輩に対して効果的な指導を行おうと思うのであれば、単に時間を割くだけでなく、事前の準備やフォローアップも必要です。
これらの準備作業も含めると、後輩指導は非常に時間がかかる作業となります。
時間が取れない理由から、多くの育成者が後輩指導をストレスに感じ、優先度を下げてしまうことが少なくありません。
後輩指導を過去に経験していて慣れていればともかく、初めてだと、全てが手探りのため、想定した何倍も多く時間がかかってしまうことも少なくありません。
後輩とのコミュニケーションの難しさ
後輩指導がストレスに感じるもう1つの大きな理由は、コミュニケーションの難しさです。
後輩との意思疎通がうまくいかないと、伝えたい内容が伝わらず、指導がスムーズにいかない場合が多いです。
育成者がうまく伝えられないこともありますが、逆に後輩が自分の疑問点などをうまく表現できない場合もあります。
コミュニケーションがうまくいかないことは、お互いにとって大きなストレスにつながるでしょう。
また、年代が離れている場合は特に、世代間の違いや文化的背景の違いも、コミュニケーションの難しさを増す要因になります。
お互いが持つ前提にギャップがある場合、価値観や仕事に対するアプローチ自体が違うこともあり、すり合わせを丁寧にしていく必要が出てくるのです。
価値観のすり合わせなど前提の確認からするとなると、時間もコミュニケーションスキルも必要になります。
責任感からくるプレッシャー
後輩指導への責任感から、プレッシャーを感じる人もいます。
後輩の仕事の質や成果は、育成者の指導に紐づく場合もあります。
このため、後輩が業務をうまくこなせないと、その原因が自分の指導にあるのではないかと自分を責めてしまうこともあるでしょう。
また、最近は、年代が近い人が育成者になることも増えており、自分自身もまだ業務経験が浅いのに、指導もしなければならない人もいます。
その場合「自分で大丈夫かな?」と不安感を持ってしまう場合もあります。
後輩の成長は1人の責任ではありません。
自分を過度に追い込む必要はないです。
チーム全体で育てる姿勢が重要です。
後輩指導の方法が分からない
後輩指導がストレスに感じる理由の1つに、適切な指導方法が分からないという問題があります。
後輩指導の経験がない、何から手をつけてよいか全く想像できない場合もあるでしょう。
「どのように関わっていけばよいのか」「何を伝えればよいのか」など不安が募り、自信を持てないことが多いです。
自分なりのやり方のイメージが湧いていないと、迷うことが多くなり、結果として後輩と接点を取ること自体がストレスに感じるようになる場合もあります。
後輩のモチベーションが低く指導の意味が見いだせない
後輩のモチベーションが低く、指導の意味が見いだせない場合もあるでしょう。
例えば、後輩をフォローしても、後輩が積極的に取り組まず、何も行動が変わらないと自分の指導の価値を見失います。
また、指摘したことが直らず何度もミスを繰り返していると、育成者は同じことを教えなければならず疲れてしまいます。
後輩に教えたい気持ちがあっても、後輩からプラスの反応や変化感があまりにもないと、自分自身のモチベーションが続きません。
後輩指導をするメリット
育成者自身のメリットがなければやっていけないことも多いでしょう。
改めて、どんなメリットがあるのか整理してみることをおすすめします!
人間関係を築いていくスキルを学ぶことができる
難しい人間関係に向き合うことで、自分自身の人間関係を築いていくスキルを高めていくことができます。
人間関係構築スキルは一生役に立ちます!!
仕事はもちろん、プライベートにも生かせます。
後輩が難しい人であればあるほど、人間関係の難易度は上がります。
その関係性を自分から築いていくプロセスにこそ価値があります。
「どうしたら心を開いてくれるのか?」「どうしたら伝わるのか?」などを考えて試行錯誤した経験は、間違いなく自分の力になります。
新たな視点を得る機会につながる
後輩との関わりは、新たな視点を得る機会にも繋がります。
普段は接しないタイプの人と接することで、自分では持っていない価値観や発想、やり方を知ることができます。
自分が教えるだけではなく、後輩から学べることもあるという視点で接すると可能性が広がるでしょう。
お互いに学び成長していくプロセスは、後輩だけではなく、育成者にとっても価値あるものになります。
ものごとの理解が深まる
後輩を指導することは、教えるそのものへの理解が必要です。
後輩に伝えていくプロセスで、自らの理解を深めることにもつながるでしょう。
ものごとの本質に立ち返り、自分の動き方を振り返ることにも繋がります!
後輩に伝えていく中で、言語化する力も身に付きます。
言語化していく力も仕事でもプライベートでも使える、汎用的なスキルです!
実践によりリーダーシップスキルを身に着けられる
後輩を指導することは、リーダーシップスキルをつけていく絶好の機会です!
指導力、コミュニケーション能力、問題解決能力など、実践によって身に着けられるリーダーシップスキルはさまざまです。
リーダーシップは本を読んだだけでは身に付きません。
後輩との関わりの中で、実際にやってみることができるのは、貴重な機会と言えるでしょう!
後輩の成長を間近で見ることができる
後輩の成長は、育成者に大きな満足感をもたらします。
小さな変化でもよいので、後輩と初めて会ったときからの変化感を挙げてみてください。
挙げられた変化感につながる関与があったのではないでしょうか?
どんなに小さなことでも、成長です!
成長につながる関与が1つでもできていたとしたら、それはとてもすごいことです!
自分の指導が後輩の成長につながっている感覚を持てることで、喜びを感じられるでしょう。
成長に気づけたら、ぜひ後輩にフィードバックしてあげてくださいね!
後輩も嬉しいはずです。
後輩指導を上手くいかせるマインドセット:機会を生かす
後輩指導の機会を自分の成長につなげる
後輩指導は、育成者自身の成長にもつながります。
せっかくの機会なので、自分の指導について、定期的に振り返りをしたり、周囲のメンバーにフィードバックをもらったりするとよいでしょう。
成長の機会と捉えることで、後輩指導がより価値あるものへと変わってきます。
どうせある程度時間がかかるものなので、自分の成長にできるだけつなげる工夫をしていくことをおすすめします!
自分が成長していけばいくほど、後輩にも還元できることが増えていきます。
せっかくなら楽しむ
後輩指導をせっかくやるなら、楽しみましょう!
後輩を担当することになったのは、何かの縁があるはずです。
フラストレーションを感じることも多いかもしれませんが、後輩のよさを見つけたり、面白いところを見つけたりしていくと、コミュニケーションが楽しくなっていくこともあります!
一緒に同じ経験をすることで、絆が生まれることもあります。
また、育成者がポジティブな姿勢を持っていると、それが後輩にも伝播していきます。
自分自身が後輩との時間を楽しんでいるは、後輩にも必ず伝わります!
お互いがポジティブな気持ちでいると、相乗効果で場がどんどん明るくなるでしょう。
後輩指導を上手くいかせるマインドセット:後輩への向き合い方
後輩の立場や気持ちを理解していく
後輩指導においては、後輩の状況や気持ちを、まず理解していくことが重要です。
「後輩はどんな気持ちでしょうか?」
「不安や恐怖はないでしょうか?」
……想像を膨らませてみてください。
自分が想像している以上に、「失敗したら?」「行動が合ってるかな?」など怖くてしょうがない気持ちでいる可能性もあります。
後輩がチャレンジできる環境をつくる
「失敗も学びの機会」と捉え、後輩がチャレンジできる環境をつくることが重要です。
成長していくためには、行動し、そこから学んでいくしかありません。
チャレンジできずにいると、いつまでたっても成長できないのです。
もし後輩がチャレンジした結果失敗してしまっても、フォローしてあげましょう。
言葉だけではなく、行動で示すことで、育成者への信頼感が高まります。
最初のうちは失敗が多く、育成者はフラストレーションに感じることが多いかもしれません。
かけた時間と成長度合いが比例しないと落胆することも。
しかし、コツをつかんだ後の成長スピードは早いです!
驚くほど一気に成長していくでしょう。
人はそれぞれハマるやり方が違うことを念頭に置く
後輩指導においては「人はみんな違う価値観を持っている」という前提の上、自分のやり方を押し付けないことが重要です。
人はそれぞれに、ハマるやり方が違うのです。
非常に大変なことではありますが、後輩がどんなタイプなのか、どのようなアプローチだったら受け取りやすいかを検討し、柔軟に調整していきましょう。
自分が先輩からされて嬉しかったことは、選択肢の1つとしてあるかもしれませんが「絶対」「正解」などと思ってしまうと、失敗する可能性もあります。
後輩指導を上手くいかせるマインドセット:周囲への関わり方
周囲のメンバーと一緒に育成していく
後輩指導を成功させるには、他のチームメンバーにも協力してもらうことが重要です。
1人で背負うには荷が重すぎます。時間もかかってしまいます。
チームで育成していきましょう!
チームメンバーと連携し情報共有しながら進めることで、包括的なサポートになり、後輩の学びもより深くなります。
- 後輩指導のストレスを軽減するためにはマインドセットとアプローチの工夫が重要
- 後輩指導は、捉え方次第でストレスが減るだけではなく、自分自身の成長につなげることもできる
- 育成の機会を自分のメリットにできるかは自分次第
少しでも後輩指導がやりやすくなることを、心から祈っています